日々 古本屋で

駅前の、古い文学書を扱っている古本屋に久しぶりに行く。

するとおじさんから「何をさがしてるの?」とお声が。

そこからご主人のお話が古本から経済、はたまた今の若者について、と

いろいろお話を伺った。

親に言われていること(就職をして、自分で生活設計をたてよ、など)

は「はいはい」と耳からツーカーっと流してしまう言葉も

古本屋のご主人から聞くと「ああ、そのとおりです」と頭が下がる。

ご主人曰く

今の若いニートだの派遣だのはだめだよ。ニートの子は自分に自信がないから
踏み出せないんだろうね。楽な方に流されていれば今はいいけど、いずれ困りますよ。
やりたいことがみつからない、ってお客さんおっしゃた
けど、やりたいことなんてやってみなければみつからないんですよ。
それを空想だけで「ああなりたい、でも…」では進まないんですよ。
仕事も「嫌な先輩にいじめられて」とかですぐやめようとする。それでその
先輩を好きになろうと努力せずに、「あれが嫌、これが嫌」と言っていてはダメです。
仕事も同じで「この仕事嫌だな」と思っているだけでなく、自分から仕事の好きな
部分を探す努力をしなくては。
そして一生涯人間は勉強しなくてはいけませんよ。今の学校は大学に合格できれば
それでよし、の学習方法だからダメですよ。
どうして正社員として就職した方がいいかというと、向上心がうまれるからです。
人間は向上心を持って、本を読んで勉強していかなければいけませんよ

と心に残った部分を書き出した。

確かにそうです。

人間は楽なほうに流れてしまう。そして今の自分もそう。

なんだか横っ腹を殴られたような、いま一度このぬるま湯から脱出しなければ

と焦ってきた。

「本を読んで知識を増やすべき」なんて話になってしまったので、本当は

ユリイカ」のホモセクシュアル特集を買いたかったけど、ちょっとまた

次回にしよう。

買ったものは「幻想文学」のアンドロギュヌス特集と、中勘助の「菩提樹の蔭」

インターネットで検索して「在庫なし」とあればもうそこで

その本を探そうとはしませんね、今の若い人は、とご主人。

アマ○ンなどで便利になった分、人の探究心や情熱もそがれてしまっているかも

しれないなぁ。